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1980年代のはじめ、代官山の同潤会アパートの1室にあった「ジャンクシティ」という英国骨董屋が突然クローズし、その後にオープンしたのが、ご存知ロイドフットウェアです。



オーナーは骨董屋時代と同じ、豊田さん。オープン当時の商品については明確に憶えていませんが、ディスプレーにロイドジェニングスの靴が飾ってあり、店名は彼の名前に由来するのかなと思った記憶があります。(尋ねるのも失礼な気がして未確認です)。


ロイドジェニングスさんは典型的な英国紳士で、お洒落や骨董に造詣が深く、当時は極めて高品質な靴作りをしていました。日本でもエキゾティックレザーを使ったローファーなどが、一部の尖ったお洒落さんの憧れでした。


その後、ジェニングスさんはジェレミーハケットさんと二人でハケットを立ち上げましたが、やがて退社。数年前、なにかの雑誌でダンヒルのディレクターとして紹介されていました。今はどうしておられるのでしょう。



話をロイドフットウェアに戻します。開業当時から日本人の足型に合った英国靴というコンセプトは不変です。これまでEDWARD GREEN、Crockette & Jones、Alfred Sargent、TECNIC、Dr.Martinなど様々なノーザンプトンのファクトリーとのコラボレーションで、商品開発を続けてきました。


特にEDWARD GREENの先代社長、フルスティックさんとの結びつきは深く、数多くのモデルをLlyd Footwearネームで紹介してきたことは、皆さんもご存知でしょう。










先日、本棚の隅から1987年発行のカタログが出て来ました。その商品ラインアップが素晴らしい。プライスはEDWARD GREEN製と思われるMASTER Lloydクラスで49,000円~55,000円。


タイムマシーンがあったらクレジットカード片手に駆けつけたいほどです。










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まず、このフルローグ、どこから見てもMALVERNでしょう。かつてアメリカ屈指のセレクトショップ、Paul Stuartもコレクションに加えていた名品ですね。トゥのメダリオン、各部に施されたパーフォレーション(=ブローギング)とも英国靴のお手本です。







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次のセミブローグは人気モデルのひとつ、CANTERBURYだと思います。派手さはありませんが名作です。


下の色違いに注目。ヴァンプー部分のみ素材を変更したオリジナルで、こんな注文に応じてくれたことからも、豊田さんとメーカーとの信頼関係が感じられます。










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変わり種ではサドルオックスフォードのKINGSTON。これは確か特殊なラストだったと思います。画像からも202ラストよりさらにボリュームがあり、垂直に立ち上がったトゥ形状が分かります。


アメリカ製の一般的サドルシューズとのいちばんの違いは、サドル周囲のブローギングの有無。KINGSTONはステッチだけの処理なので、学生っぽい雰囲気は全く感じられません。











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このカタログには他にもDOVERやBANBURYらしきモデル、また見たこともないサイドエラスティックのスリップオンなどが掲載されています。



次回はそれらのモデルをじっくりご紹介したいと思います。









yo-c

2010/10/17|その他の靴コメント(2)トラックバック(0)TOP↑
この記事にコメント
はじめまして、いつも楽しみに拝見しています。
ロイドのおんなじカタログ、わたしも大事にしてます!もう穴があくほど眺めてました(笑)

サドルの茶白コンビをもっていますが、私のはどうやらクロケット製?のようで、ラストが317?って書いてあります。

埼玉のど田舎に住んでるので、ついつい近所の修理チェーンに持ち込んじゃいますが、いつか貴店にお願いしたいなあと思っております。
From: quadrifoglio_145 * 2010/10/18 23:15 * URL * [Edit] *  top↑
quadrifoglio 145さま
コメントありがとうございます。

ロイドフットウェアは私にとっても今の仕事を始めるずっと前からの憧れで、青山店のディスプレイを時間を忘れ見入っていた日を思い出します。
今でこそ一般的になった「グラサージュ」「鏡面磨き」を英国から持ち帰ったのもロイドさんであったのではと思っております。

いつかのお修理、お任せください☆
From: なかがわ * 2010/10/19 18:14 * URL * [Edit] *  top↑
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