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私は靴好きですが、一度もビスポークの経験はありません。





しかし数年前の高級靴ブームの頃、はまってしまった友人がたくさんいたため数多くのビスポークシューズを見る機会がありました。




うむ、さすがと頷ける1足もあれば、大金払ってこれですかー、と思う靴もあったり。




日本とイギリスのお国柄に加え、足型の違いもあるから常にビスポークサンプルのような美しい靴が出来上がるというわけにはいきませんね。




リスク覚悟で30万円以上の大金を払う方は、ご立派。と思っていた私がガツンとやられたのが福田洋平氏の靴です。




どうです、この端正な表情は。




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無駄なくシャープなフォルムに加え、羽根部分の切り替えがまっすぐヒール方向に伸び、しかも継ぎがない1枚革の構造。
控えめのスワン型パーフォレーションは、彼のトレードマークです。
で、底を見ると。




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な、なんなのだ、このグラマラスなシェイプは。
ヴィクトリア期のレディのようなくびれたウエスト、きれいな吊り込み、小さなピッチドヒール、木調の仕上げも福田氏の手によるもの。
心なしか、中川代表の手が震えているようです。


お次はサイドエラスティックのスリップオン。




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さすがジョージ・クレバリーのビスポーク靴職人としてキャリアを磨いただけのことはあります。
きれいなチゼルトゥ、つま先の立ち上がりから甲にかけてのライン、小さなはき口、足入れするのが怖いような美しさです。





で、底を拝見。




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今度はカラス仕上げときたか。トップピースまで真っ黒だ。
サイドエラスティックの黒靴は、こうあって欲しいような気がします。
それにしてもヒールにびっちりと打たれたハンドピン!
隅々にまで福田氏の美意識が感じられるなあ。
実用品でありながら美術工芸品の域まで達しています。
中川代表の手、明らかにビックリしてます。




正直、私もショックを受けました。
英国で靴作りを基礎から学び、ジョンロブ、チャーチなどで修行を積みクレバリー、グリーンのビスポーク部門で腕を磨いたとはいえ彼、なんと29歳の日本人の青年です。
もちろんビスポークを一生の仕事と決めているでしょうから、5年後、10年後にどんな靴を作るのか想像もつきません。




個人的には欲しい既製靴を3足ほど諦めて、サイドエラスティックのスリップオン、お願いしたくなりました。







しかし、参った、参った。

















yo-c




2010/04/29|その他の靴コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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